プロ野球戦力分析【中日編・2010終了】
シーズン終了、12球団戦力分析。セリーグ1位の中日ドラゴンズ。09年末のドラゴンズの戦力を青で、現在の戦力を赤で表しています。前半戦はほぼ5割ペースでいたが、後半戦にリリーフ陣が安定しだすと、9月に入り、先発陣が1点台の好投。12勝1敗と驚異的なペースで一気に奪首。3強のデットヒートを制した。ただ得点圏での勝負弱さが日本シリーズでの延長戦でも響いた。【野手編】
荒木のショートコンバートも送球難で20失策。ブランコの調子が安定せず、中軸の打順を組み替える場面も見られた。今年は和田が.339、37HRと移籍後、最高の成績でMVPの活躍。外野陣では、セサルを不振でも出来るだけ使い続けたが、結果を出せず。ルーキー・大島、野本ら若い選手を起用しながら、勝負所では英智、藤井ら強肩好守の選手を使い、守り抜いた。6番構想もあった井端が故障で機能せず、6月から4年目・堂上弟を抜擢。セカンドで81試合と穴を埋めた。【投手編】
チェン(13勝)、吉見(12勝)の両エースは去年より数字を落としたが、しっかり2ケタ。なかでも、吉見の対巨人戦5勝が大きい。8月に1軍合流した山本昌が5勝と、谷間でも勝ち続けた。弾丸所持のネルソンも出場停止から復帰後、先発、ロングリリーフでも好投を見せ、来季は化けるか?リリーフ陣では、浅尾(59HP)、高橋(35HP)の左右の強力セットアッパーが確立。シーズン終盤、故障がちで安定感を欠くクローザー・岩瀬(42セーブ)を助ける働きを見せた。
【1軍登録選手(投手13人、野手15人)】
| 投手 | |||||||
| 先発 | チェン | 吉 見 | 山 井 | 中 田 | 山本昌 | ネルソン | |
| 中継 | 浅 尾 | 高橋聡 | 清水昭 | 平 井 | 小林正 | 鈴 木 | |
| 抑え | 岩 瀬 | ||||||
| 次点 | 川 井 | 小笠原 | 三 瀬 | 長 峰 | 河 原 | 久 本 | 伊 藤 |
| 故障 | 朝 倉 | 解雇 | バルデス | ||||
| 野手 | |||||||
| 捕手 | 谷 繁 | 小 田 | 小 山 | ||||
| 内野 | ブランコ | 堂上直 | 森 野 | 荒 木 | 岩崎達 | 中田亮 | |
| 外野 | 和 田 | 大 島 | 野 本 | 小 池 | 英 智 | 藤 井 | |
| 次点 | 松井雅 | 福 田 | 新 井 | 堂上剛 | 中 川 | 松井佑 | 平 田 |
| 故障 | 井 端 | 解雇 | セサル |
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シーズン終了、12球団戦力分析。セリーグ2位の阪神タイガース。09年末のタイガースの戦力を青で、現在の戦力を赤で表しています。金本のフルイニング出場が止まり、ケガとの戦いに。球団記録のチーム打率.290と破壊力のある打線で、20安打超えが4試合。ただ城島が加入しても、相次ぐ故障で投手陣が崩壊。後半戦は2強並走、9月は3強の争いとなり、マジック点灯まで行ったが、及ばず。
マートンが日本記録の214安打で、ポスト赤星の働きで一時は3番も座った。平野もキャリアハイの.350で4割近い1,2番の出塁率は脅威。中軸3人が100打点超え、スタメン6人がほぼ打率3割と破壊力を見せ付けた。しかし、開幕直後に金本の肩が悲鳴を上げ、代打起用に。7月にレフトで先発復帰したが、守備は痛々しく見ていられれず、打撃面も不振を極めた。ルーキー・藤川俊や大和など足のある若手の選手起用が目立ち、重量打線に機動力を混ぜていきたい。
シーズン終了、12球団戦力分析。セリーグ3位の読売ジャイアンツ。09年末のジャイアンツの戦力を青で、現在の戦力を赤で表しています。リーグ4連覇を目指して、開幕ダッシュに成功。6月末で貯金17、2位に5ゲーム差をつけていたが、後半戦は勢いが止まり5割ペース。心もとなかった先発投手陣が崩壊。3強のマッチレースでも、首位と1ゲーム差ながら勝ち残れなかった。
坂本がついに31HR(21失策)。松本も4割を超え無敵の1,2番だったが、4月に故障離脱。ラミレスはキャリアハイの49HR、129打点。阿部も44HRと中軸が大爆発。ただ今年は「5番候補」亀井の大ブレーキ。下位では高橋由がケガからの復活。一塁と外野で休ませながらの起用でも、勝負強さは健在。CSでは貴重な一発も。脇谷が連続試合得点の記録も残し、レギュラー定着。ルーキー・長野は.288、19HRで新人王。強肩好守の外野手ながら、状況判断にスキあり。
シーズン終了、12球団戦力分析。セリーグ4位のヤクルトスワローズ。09年末のスワローズの戦力を青で、現在の戦力を赤で表しています。外国人選手の不振もあり、9連敗で5月下旬に借金19で高田監督が辞任。しかし、小川監督代行がここから勝率6割を超える快進撃。“メークミルミル”と称され、借金返済で6年ぶりの貯金に。選手起用の手腕ぶりが評価され、来季は監督就任する形に。
監督交代後、青木を1番に戻したのが当たり、209安打で首位打者に。6月末に補強したホワイトセルも3割、15HRと4番の仕事を果たした。不振を極めた外国人野手に代わり、飯原、畠山(レフトコンバート)を起用したのも成功。2人とも打率3割付近、15HRと結果を残してきた。ショートでは今季絶望の川島慶に代わり、FA補強した藤本も故障で離脱。6年目・川端を積極起用し、守備も良く、打率も3割近い。後は「ポスト宮本」となるサードの選手が出てきてほしい。
シーズン終了、12球団戦力分析。セリーグ5位の広島東洋カープ。09年末のカープの戦力を青で、現在の戦力を赤で表しています。野村新監督の1年目は苦難のシーズン。機動力野球を中心にした守りの野球を展開。前半は5割をやや下回るペースで維持していたが、投手陣の相次ぐ故障で失速。オールスターをはさんで1勝10敗と負けが込み、後半戦はずっと5位だった。
梵が攻守で復活。初めて打率も3割にも乗せ、盗塁王に。東出の故障後は1番に回った。中軸の栗原も2ヶ月ほど故障で抜けてしまい、両外国人も不振。その中で、2年目・岩本が一塁も守るようになり、後半戦だけで14HRとパンチ力を見せた。また、廣瀬が10年目で初めて規定打席に到達。打率も3割に乗せ、自慢の守備だけではない所も見せつつある。赤松、天谷の外野陣も、広いマツダスタジアムでスーパープレイを炸裂。フェンスをよじ登るなど、世界中を騒がせた。
シーズン終了、12球団戦力分析。セリーグ6位の横浜ベイスターズ。09年末のベイスターズの戦力を青で、現在の戦力を赤で表しています。尾花新監督による投手王国を目指し、開幕前は今シーズン台風の目と注目されたが、相次ぐ故障もあり、交流戦6勝12敗で最下位に終わると、一気に失速。結果的には3年連続シーズン90敗を越えてしまい、身売り騒動まで発展。
7月加入のハーパーが.316、19HRと打ちまくり、内川が1番ライトに回って攻撃力アップ。6年目・石川もキャリアハイの打率、36盗塁と力をつけてきた。村田(26HR)、スレッジ(28HR)の破壊力こそあったが、中軸としての勝負弱さが裏目。カスティーヨも好守を見せる場面もあれば、勝負所でのエラーも目立ってしまった。その中で、二遊間を守る藤田が打率3割を越え、レギュラー奪取なるか。FA補強した橋本将も故障で、キャッチャーは武山が主に起用されたが、結果を残せず。
シーズン終了、12球団戦力分析。パリーグ1位の福岡ソフトバンクホークス。09年末のホークスの戦力を青で、現在の戦力を赤で表しています。前半戦は3位をキープし、球宴をはさんでの9連勝で首位浮上。シーズン残り6試合、3.5差の2位から一気の5連勝で、7年ぶりとなる逆転優勝を決めたが、CSでロッテに惜しくも敗退。自慢のリリーフ陣が最終盤で裏目に出てしまった。
1,2番が打率3割前後を残し、2人で89盗塁。大石コーチの走塁改革もあり、チーム148盗塁まで伸ばした。多村が今年は大きな故障もなく、.324、27HRと移籍後最高。相次ぐ中軸の故障の中で結果を残した。シーズン終盤、主力が戻り底力を見せたが・・・ベテランの松中、小久保に代わる主軸として、松田も19発ながら、故障体質が浮き彫りに。新加入の李机浩は48試合の出場に終わった。課題はキャッチャーか。田上が極度の打撃不振に陥り、1年を通して固定できず。
シーズン終了、12球団戦力分析。パリーグ2位の西武ライオンズ。09年末のライオンズの戦力を青で、現在の戦力を赤で表しています。開幕前から下馬評が高く、シーズンの大半を1位でいたが、マジック4で迎えた9月中旬。全て逆転負けでホークスに3タテをくらい、形勢逆転。結果、ゲーム差なしでリーグ優勝を逃した。CSは2試合とも9回で追い付かれた上、逆転負けでまさかの敗退。
去年不振だった1,2番の出塁率が上がり、中軸の中島は3割、20本、90打点。悪くは無いが、今年は故障もあった。また、“おかわり君”こと中村も85試合で25発ながら、開幕の出遅れ、夏場の故障が響いた。ブラウンも低打率で、緊急補強のフェルナンデスも応えたが、逆に石井義の出場機会をつぶす形に。初めてほぼ1年間、高山がレギュラーを取ったが、誤算はGG佐藤の大スランプ。リード面でも細川(FA流出が濃厚)、上本が夏場以降、共に調子を落とした。
シーズン終了、12球団戦力分析。パリーグ3位の千葉ロッテマリーンズ。09年末のマリーンズの戦力を青で、現在の戦力を赤で表しています。去年は開幕前のボビー解任騒動でチーム状態がバラバラ。西村新監督がスローガンにかかげた「和」の力のもとに、チームが団結。開幕ダッシュに成功、故障者が出て、夏場には7連敗もあり失速したが、3位チームが初めてCSを突破しての日本一をつかんだ。
キャプテン・西岡が首位打者&206安打とリードオフマンの働きを十分に果たしたが、開幕ダッシュの原動力はルーキー・荻野貴。開幕46試合で25盗塁とかき回したが、足の故障でシーズン絶望。しかし秋口にかけて、ルーキー・清田がブレイクし、日本一のキーマンに。チームとしては犠打も増え、盗塁成功率も上がっている。下位では今江が(.249→.331)復活、里崎も故障で長期離脱したが、テスト入団の的場が穴を埋めた。シーズン最終盤で組み替えた打順もはまった形に。
シーズン終了、12球団戦力分析。パリーグ4位の日本ハムファイターズ。09年末のファイターズの戦力を青で、現在の戦力を赤で表しています。昨年のリーグ覇者も、まさかの開幕ダッシュに大失敗。4月に早くも最大14まで借金がかさんだものの、交流戦明け17勝3敗の快進撃で一気にAクラス争いへ。貯金7でシーズン終了も、わずか0.5差でCS進出を逃した。主力の故障も響いたシーズンに。
田中賢が.335、34盗塁とリードオフマンとして、キャリアハイの活躍。森本の55犠打と合わせて、手堅い攻めは健在。ただ稲葉が故障がちで、攻守ともに精彩を欠く形に。5月から小谷野が4番に入り、3割・109打点をマークしたが、中軸の長打力不足は否めず。高橋信も死球から体調を崩し、夏場から中田翔を1軍抜擢。待望の9HRは来季につながるか。陽が外野に回って109試合出場と増えたが、現状、サブメンバーの力不足は否めず。チーム失策数が55→78と急増。

